囲碁十訣と孫子の兵法 中国の産んだ天下一・孫子の兵法は囲碁十訣に生きているか ・・・マンガ・孫子の思想 野末陳平監修・講談社文庫より 高野圭介 注釈 |
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戦いの帰趨は見通しの立てにくいものである。しかし、それなりの法則性を持っている。 中でも、闘わずして勝つのが最高である。戦いを固定したものでなく、変化発展においてとらえる。
囲碁十訣の格言は碁のバイブルである。 十訣の訣は言偏で、決してさんずい編の決ではない。 「訣」は「簡易に言い切った秘伝、奥義のこと」である。 王積薪は、碁の熱烈な愛好家で外出時に必ず碁盤を携え、 知っていると聞けば、誰とでも碁を打ったそうです。 |
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囲碁十訣との対比 (高野の注釈) |
マンガ本の表示 この両者の共通点を探ってみよう |
孫子の兵法・戦略目標 (孫子の主張) |
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1. 棄子争先 布石でリードせよ 有利な態勢とは 大局観に立って 走った感覚! 自己主張。 |
用兵に巧みな将は、 まず、 有利な態勢を作り出し、 敵につけ込まれない ようにしてから、 勝つチャンスを 待ち受ける。 |
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2.動復相応 戦機を探れ たとえ、攻め立てられ、 コモキュウの場も、 辛抱強くチャンスを待つ。 |
味方が不敗の態勢を とれるかどうかは 味方の手に掛かっている 敵のミスで 勝利のチャンスが もたらされるのは 敵の出方に懸かっている。 |
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3.入界宣緩 万全の態勢を敷く 形を整えて、 崩れない姿勢を保つ。 |
戦上手は、 敵につけ込まれぬよう 万全の態勢を整えるが、 無理に勝利を 得ようとはしない。 |
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4.貪不得勝 無理な仕掛けはしない 常に「負けていない」 ことを確かめる。 |
それ故、 勝てるとは分かっていても、 敵に付け入る隙がないときは 無理に勝とうとはしない ものだ |
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5.彼強自保 多勢には軽くさばけ 攻められない 態勢が必要 |
勝てそうもないときは、 守りの態勢を取る。 |
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6.慎勿軽速 ヨミ負けしないで闘え 危ない橋は渡らないで、 勝算を立ててから。 |
勝てそうだという時、 はじめて攻勢に出る。 |
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7.逢危須棄 眼を作らされぬよう 先に 包み込んだら、 打ちやすい。 |
弱い 守るのは勝つ条件に 欠けているから 強い 攻めるのは、 こちらに余裕が あるからだ |
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8.勢孤取和 守りに入ったら負け。 地中の手を封じる。 攻めは守りに通じる。 |
守り上手は 地底の奥に 隠れたかのように、敵に 動きを察知されない 攻め上手は 天兵が舞い降りるように 敵に防ぐ手だてを 与えない |
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9.攻彼顧我 勢いのある碁が良い 勢いは勝勢を 呼び寄せる。 |
このようにすれば、 守るときは 何の不安もないし、 攻めるときは 完全な勝利を めるのである。 |
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10. 捨小就大 小さなことにこだわらず、 小を捨てて大に就け 新しい戦いの場に就け |
北 敗因の一つ 少数で多数に当たり、 弱兵が強兵に当たるとき、 しかも 重点的でない場合 |
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孫子の兵法と囲碁十訣とが、全く同一というものではありません。 「走れ」とは「自己の思想・主張」の意味か?とても難しい。 |